集中できない要因はたくさんある。
集中したいのになぜか集中できないことが普段でもあると思います。
そこでその要因を環境面で考えてみるとぱっと思いつくだけでもたくさんあります。周りがうるさい…誘惑がある…など。ですが、私は次の環境要因は思いつきませんでした。
照明は忘れてないですか?
そう、集中できない環境要因の一つに照明があります。
実は、集中できちゃう照明というのがあるんです。まあ、他の集中できない環境要因の方を先に解決する方が先かもしれませんが、知っていても損はしないので、ぜひ続けて読んでいってもらいたいと思います。
照明によって集中したり、しなかったり。
集中できる照明があるのだから、それと比較して集中できない照明もあるのです。
あなたの部屋に設置されている照明は、次のようなものではありませんか?
拡散照明
この拡散照明というのは、照明の光が向かう方向と思って下さい。
多くの家に取り付けてある照明のほとんどが拡散照明です。
- シーリングライト
- フロアスタンド
- ペンダントライト
- ダウンライト
などと、たくさんありますが、家中が拡散照明で埋め尽くされていると思います。
要するに、部屋全体に明るさをもたらす照明のことです。
一般的な照明の価値は全体を明るく照らすことにあるので仕方ないのですが。
こういった照明だけで作業することが集中できない環境照明となるのです。
全般照明(照度比:1.0)の条件で,集中度が最も低いという結果が得られた。
また、この拡散照明は被験者の精神的疲労値が高いことを被験者主観的にも客観的にも照明しています。つまり、多数の家の照明環境は集中する、という面において良くないと結論づけることができます。
次に浮かぶのが、ではどういった照明が集中力を高めるのか?という疑問です。
2種類の照明の組み合わせが集中力を高める。
2種類の照明というのは、「拡散照明とスポット照明」です。拡散照明は先ほど説明したとおり。
拡散照明が全体へ照らす照明とすれば、反対にスポット照明は指向性をもって、ある一点を照らす照明です。卓上のスタンドにこういったものがあります。
この2種類の照明の比率を次の範囲に収めたとき集中力の向上が確認されました。
スポット照明 : 拡散照明
1 : 0.02〜0.3(0.1がピーク値)
はっきりいって、これだけじゃ分かりませんよね。あなたが作業する机の面へスポット照明(1000lx)を当てます。この時、拡散照明(100lx)で部屋全体を照らします。
机の上が大変明るくし、部屋全体はそれより暗くするのです。”lx”は明るさの単位ですが、他にも”ルーメン”という単位もあります。
lx(ルクス)は照らされた面の明るさ、ルーメンは明かりの総量と思って下さい。
相手との距離(m)15~30 100lx 誰か区別できる 夜間明るく輝いている自動販売機の前で300lx前後の明るさが有りました。
出典『明るさの目安』
うーん。感覚で感じ取ってほしいと思います。
ちなみに1000lxは、
オフィスのデスク 700〜1,000lx
こっちはまだ感覚的に分かりやすいかと思います。 まとめると、机の上を1000lxで照らす。
そして、周囲は100lxで照らすことで、集中力を高まるということです。周囲は間接照明などで照らせば良いと思います。
筆者の個人的おすすめ
私は基本的に机の上で作業や読書をすることあまりありません。
ですので、どこに行っても同じような環境を整える為に、ハンドライトを使っています。S字フックでハンドライトを吊るしています。
先ほど述べたスポット照明(1):拡散照明(0.1)という比率はピーク値ですから、スポット照明が漏らす光を拡散照明(0.02)として狙う、という意味でスポット照明のみで作業しています。
まあ、このへんのところは各自バランスを考えてほしいところです。
おわりに
集中力を高める環境要因として今回は照明に焦点をあててみましたが、いかがだったでしょうか?
ふと思いついたのですが、日中部屋をカーテンなどで閉めきった状態が100lxぐらいじゃないかなと。感覚的な話ですが、照度計を買ってまでこだわる人はおそらくいないと思いますので。
では、よりよい環境を作って集中力を高めていってほしいと思います。