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物事を深く知るには、”質問”の力が不可欠だということ。

question Thinking

質問により、理解を深めることができる。

”質問”というのは、物事の理解を助ける強力な道具です。今回はその一例を対話形式にのっとってお伝えしようと思います。

ソクラテスと少年

ソクラテス「1辺が2cmの正方形がある。この面積はいくらになるかね?」

少年「1辺が2cmだから2×2で4㎠です。」
ソクラテス「そうだね。この図形の2倍の大きさのもので正方形が出来ないだろうか?」
少年「はい、できます。」

ソクラテス「では、その図形の面積はいくらになるかね?」
少年「8㎠です。」
ソクラテス「初めの図形の1辺の長さは2cmだったね。では、2倍の大きさの図形の1辺の長さはいくらだろうか?」
少年「それは…2倍の長さのものです。」

□□

思い込み

ソクラテス「2倍の大きさの図形は2倍の長さの線でできているというのだね。ぼくの言うのは両辺の長さが同じ図形のことなんだよ。どの線の長さも等しくて、大きさが2倍、8㎠。やっぱり、2倍の長さからできるように思うかね?」
少年「そう思えます。」

□□
□□

ソクラテス「1つの正方形が4㎠だったね。その図形が4つということは、面積はその4倍ではないかね?」
少年「まちがいありません。」
ソクラテス「そうすると、面積はどうなるかね?」
少年「正方形が4つで4×4。16㎠です。」
ソクラテス「それでは、2倍の長さの辺からは2倍の面積ではなく、4倍の面積の図形ができるわけだ。」
少年「おっしゃるとおりです。」

ソクラテス「では、先ほど聞いた8㎠の図形はどのような線からできるのかね?」
少年「わかりません。」
ソクラテス「1辺が2cmより長く、1辺が4cmよりも短いのではないかね?」
少年「そう思います。」

ソクラテス「では、1辺がどれだけの長さと言うのかね?」
少年「3cmです。」
ソクラテス「1辺が3cmの正方形の面積は何㎠かね?」
少年「9cm2です。」
ソクラテス「してみると、1辺3cmの長さの線からも8㎠の面積はできないのだね。ではどのような線からできるのだろうか?」
少年「わかりません。」

知識を得る。

ソクラテス「では4㎠の正方形を半分にするのはどうだろうか?」
少年「はい、やってみます。」

□→⊿

ソクラテス「このときの面積はいくつだろうか?」
少年「2㎠です。」
ソクラテス「私達は2倍の大きさの正方形を作りたいのだったね?覚えているかね?」
少年「そうでした。」

ソクラテス「では、先ほど半分にしたものがいくついるかね?」
少年「⊿が2㎠だから4つです。」

◿◺
◹◸

ソクラテス「そう、正方形を半分にした線のことを対角線と呼ぶんだよ。君の主張は、対角線を1辺としたとき、ちょうど2倍の8㎠の正方形ができるということになるだろう。」
少年「たしかにそのとおりです。」

まとめ

はじめ、少年は正方形についての知識があると思い込んでいました。ですから、答えを間違ったのです。ですが、質問されるにつれて知識を深めていったのです。わからないことが分かり、また一段と学んだのです。

知識を深めるのに”質問”の力は強力な道具になりえます。自身に質問することでも、同じような効果があると思うので、一度やってみてはいかがでしょうか。

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